「クラウドがWebサービス作りのルールを変えた」――AWS長崎忠雄が語る“New world of IT”:New Order ポスト・ジョブズ時代の新ルール(3/3 ページ)
近年のITにおける変革のスピードには目を見張るものがある。それを下支えしているのがクラウドコンピューティングだ。世界最大規模のクラウドサービスであるAmazon Web Servicesの提供者は、これからのIT潮流をどう読み解くのか?
イノベーターになりたいなら、まずは徹底した「顧客フォーカス」を
――New world of ITに、あるべきエンジニアの姿とは。イノベーションを支える存在として、何が重要になるでしょうか?
長崎 何より大切なのが、顧客フォーカスの姿勢。そして、スピード感とクリエイティビティだと思います。
例えば、我々は徹底した顧客志向を持ち、すべてはお客さまから始まると考えています。AWSのクラウドは、世界中にあるすべてのビジネス規模、業界に存在する何百、何千もの企業にご利用いただいています。ユーザー企業の多くは早期にサービス導入をされ、短期間で飛躍的な成長を成し遂げられており、その開発スピードやお客さまへのサービス提供時期を早めています。われわれはお客さまのビジネスを成功させることに日々努力し、その思いも含めてしっかりと耳を傾けていくことが大切です。
それと同時に、革新と創造を常に意識していくこと。クリエイティビティを発揮しながら、常に新しいやり方をお客さまと一緒に探って前に進んでいかなくてはなりません。AWSではイノベーションのペースは速く、サービスに対するお客さまのご希望やニーズを大きく反映した新たな特徴やサービスをコンスタントに追加しています。
いまやITの世界では、指示を待っていては取り残されてしまう。そうした状況を作ったのがクラウドコンピューティングであり、そうした状況を切り抜けるために必要なのもまた、クラウドコンピューティングなのだと思います。
IT分野に携わることの醍醐味は、このように道なきところに道を切り拓いてくこと。そしてクラウドコンピューティングは、みなさんがNew world of ITを築き上げることを可能にするプラットフォームなのです。
「エンジニアtype」
「エンジニアtype」は、今注目のエンジニアのインタビュー記事が満載のWebマガジン。業界ニュースやヒットサービスの裏側にいる“旬の技術屋たち”にフォーカス。彼らの持つトピックや、働き方、生き方から、エンジニアのシゴト人生をもっと充実させるためのヒントを探っていく。
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