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コラム

被災地にお金を回そう! 今も、これからも持続可能な支援相場英雄の時事日想(2/2 ページ)

大震災から1年が経過したが、被災地ではお金が回らず、経済活動の血管は目詰まりを起こしたままだ。被災地の人を支援するために、私たちはどんなことができるのだろうか。細く長く……できることを紹介する。

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被災地経済を動かす

 読者に無理強いしてこの製品を買ってもらおうというのが本稿の主旨ではない。石巻のコインケース製造のような仕組みは、東北沿岸地域で徐々に立ち上がり始めている。インターネットで検索をかければ、この石巻での取り組みと同じような事業がいくつも出てくる。

 当欄で何度も強調してきたが、主要メディアが報じたように「あれから1年」の節目を越えても、被災地ではカネが回らず、経済活動の血管が目詰まりを起こしたままなのだ(関連記事)。被災地の被災者が自分たちのためにカネを回すために起こした事業を後押しする。それも細く長く、というスタンスが重要だと筆者は考える。

 個人の支援の厚みが増していけば、本稿の冒頭で触れたように徐々にではあるが、現地の経済活動を下支えすることにつながるのだ。

 このコインケースが自宅に到着して以降、筆者は取材で会う人、あるいは友人たちに先の時事通信社の記事とともにこれを贈らせてもらっている。

 「現地は随分と復興したと思っていた」(大手銀行幹部)など、大手マスコミでは触れられていない現状に驚く向きが少なくなかった。当欄では、今後も同様の取り組みを紹介していく。かつて小説の取材でお世話になった人たちの一助になれば、という思いのみで。

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