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部下が伸び悩んでいる……上司はどうすればいいのか部下育成の教科書(4)(3/4 ページ)

こんな部下に悩んではいないだろうか。「伸び悩んでいる」「あきらめがちだ」「自分の役割に気づいていない」――。では上司として、どのように対応すればいいのだろうか。

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半年から1年、何年もかかる場合もある 

 トランジションは、部下にとって新たな段階の役割を果たそうと必死にチャレンジする時期です。努力してもうまくいかないことが多く、不安定になる時期なのです。それを乗り越えるのにかかる時間は、段階によっても人によっても異なりますが、どんなに短くとも半年から1年は必要なようです。

 人によっては2年、3年とかかるでしょうし、何年かけても次の段階の役割を担えず、部下本人も転換を諦めてしまうこともあります。部下にとっても組織にとっても、これほど不幸なことはありません。この不安定な時期だからこそ、マネジャーであるあなたの出番です。やり方は後ほど紹介しますが、トランジションを促す手法を知っているだけで、部下の伸び悩みの問題はずいぶんと解消されるはずです。

 そして、新たな段階でコツがつかめてきた部下は、安定的な時期に入ります。つかんだコツをもとに、いくつもの仕事を通じて繰り返し経験を積むことで、さらに磨きをかけていく時期です。経験を積み、業務の知識は増え、スキルも向上するでしょう。こうしてしばらく経つと、今度はまた、さらに次の段階を求められるようになります。

 このように、ビジネスパーソンは不安定な状態の中でコツをつかみ転換していくトランジションの時期と、いくつもの仕事を通じて何度も反復することでコツを磨いていく安定的な時期を繰り返し、一段ずつ段階を上っていくのです。

 部下の転換を支援するためには、そのプロセスを知る必要があります。

 新たな段階に転換し、試行錯誤の中から期待される役割を果たせるようになっていくトランジションのプロセスには、5つの要素が存在します。

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