出世意欲が強く、残業もいとわない大阪の新入社員
この春就職した新入社員はどういったタイプが多いのだろうか。三菱UFJリサーチ&コンサルティングが行った調査によると、昨年と同じように「安定志向が強く」「人間関係を重視」している人が多いことが明らかに。
あなたは定年まで同じ会社で働きたいですか? それとも自分に向かないと思えば、転職したいですか? この春就職した新入社員(1279人)に聞いたところ、65%が「定年まで同じ会社で働きたい」と回答していることが、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査で分かった。地域別でみると、大阪地区は「同じ会社で働きたい」が69%と、他の地区に比べ安定志向の人が多い。
出世意欲について聞いたところ、「出世しなくても好きな仕事を楽しくやりたい」と答えた人は63%。また「残業が多くても給料が増えればよい」と答えたのは51%に対し、「給料が増えなくても残業がないほうがよい」は49%で拮抗していた。地区別でみると、大阪の新入社員は「安定志向が強い」だけでなく、「出世意欲が強く」「残業をいとわない」傾向がうかがえた。
全体的にみると、今年の新入社員は昨年と同じような結果となった。ただ就労意識はここ8年間で21ポイントも上昇している。この結果について、三菱UFJリサーチ&コンサルティングは「厳しい雇用環境が続く中、安定雇用を志向する新入社員の比率が依然として高い」と分析している。
人間関係を重視する新入社員
新入社員は会社や職場にどのようなことを望んでいるのだろうか。この質問に対し「人間関係がよい」(8759ポイント※)と答えた人がトップ。以下「自分の能力の発揮・向上ができる」(7884ポイント)、「評価・処遇を公平にしてくれる」(5945ポイント)、「給料が増える」(5553ポイント)と続いた。
仕事・職場生活に関して不安に感じていることは「上司・先輩・同僚との人間関係」(64%)を挙げる人が最も多かった。また理想の上司を聞いたところ「人間関係に気を配り、明るい雰囲気の職場にしてくれる人」(76%)が断トツ。会社や上司に望むことは昨年の結果と大きな変化はなかったが、全体的に人間関係を重視する傾向がうかがえた。
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