コラム
新宿2丁目にある学校が、“金の卵”を生み出すかもしれない:窪田順生の時事日想(3/3 ページ)
「通信高校サポート校」をご存じだろうか。あまり馴染みはないだろうが、通信高校サポート校とは、通信制高校に在籍する生徒に、3年間で卒業できるように支援を行うところ。そこが“金の卵”を生み出すかもしれないのだ。なぜなら……。
そういうことを考えれば、高卒資格を得つつも、自分の専門分野にあった「学び」ができる、これまでにない「型破り」な学校も必要ではないか。
日本の労働人口、つまり、「働き手」は総人口に対して48.7%。これは若年世代の労働人口が減っているためだという。
大学まで出ても、働かない若者は多い。彼らは、なまじ勉強ばかりをしてきたので、「不況が」「やり甲斐が」などとなにかと論理武装をしている。
これを説き伏せるのはかなり難しい。ならば、「高校なんか行くより、バリバリ稼いだほうがいいぜ」なんて言うぐらい威勢のいい若者たちを有効活用したほうが、よほど現実的な景気対策だ。
映画『三丁目の夕日』ではないが、日本の高度成長期を支えたのは「金の卵」と呼ばれた若年労働者だ。この層が減れば当然、技術は継承されず、経済発展も停滞する。
「新宿2丁目の学校」はたしかに型破りだ。だが、型にとらわれないからこそ、「金の卵」を生み出す可能性があるのではないか。
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