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コラム

南相馬市にあるコンビニ……そこは時間が止まったままだった相場英雄の時事日想・南相馬編(2)(6/6 ページ)

津波によって破壊され、原発事故によって避難を余儀なくされた福島県南相馬市は、いまどのような状況になっているのか。現場に足を踏み入れた筆者が目にしたものは、昨年の震災以降、完全に時間から切り離された街の姿だった。

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 どんな状況にあっても図々しく話を聞くのが商売……私は常々そう考えてきた。だが眼前の状況では、とてもできなかった。

 ゆっくりとクルマを発進させたとき、偶然、カーステレオからスティングの名曲「フラジャイル」が流れ始めた。

 大地震と大津波、そして原発事故。意図せざるさまざまな力によって地元を離れた小高の人たちの境遇と繊細な旋律がオーバーラップした。

 サングラス越しにみる小高の街が滲んで見えた。

 『いつまでもいつまでも雨は降り続けるだろう まるで星が涙を流しているようだ。いつまでもいつまでも雨は降り続けるだろう。人というものがどれほど脆い存在か』(ナッシング・ライク・ザ・サンより。訳詞:中川五郎)

続く

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