コラム
原監督も被害にあった「脅迫ビジネス」、その対策は?:窪田順生の時事日想(3/3 ページ)
最近、脅迫事件が多い。巨人の原監督もかつて関係をもった女性のことで恐喝され、1億円も支払っていた。とある週刊誌は「ハラっちゃダメでしょ」と叩いていたが、この問題は根深い。なぜなら……。
「脅迫ビジネス」問題の根は深刻
この手の問題はホンネと建前は別ですよ、と我が身をもって世間に伝えたというのならば見上げたジャーナリズム魂だが、たぶんそうではないところがこの問題の深刻さだろう。
「暴力団と付き合ってはいけません」「脅迫に屈してはいけません」――。
すべて正論だが、そのとおりに実践することがすべてではない。北九州市でヤクザに対して毅然な態度でのぞんだ会社役員が、自宅前で射殺されたなんてのはその最たる例だ。
脅迫だとか被害者が声をあげにくい犯罪は、まずこういう「建前」をやめないことにはなんの解決もできない。
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