ビジネスパーソンの小遣いは3万9600円――20代のみ減少、なぜ?
ビジネスパーソンは1カ月にどのくらいの小遣いをもらっているのだろうか。新生銀行が調査したところ、平均お小遣い額は3万9600円。2007年の4万8800円から下がり続けてきたお小遣いも5年ぶりに回復していることが分かった。
ビジネスパーソンは1カ月にどのくらいの小遣いをもらっているのだろうか。全国の働く男女に聞いたところ、1カ月の平均お小遣い額は「3万9600円」で、2007年の4万8800円から下がり続けてきたお小遣いも5年ぶりに回復していることが、新生銀行の調査で分かった。
お小遣い額が最も多かったのは、1990年の7万6000円。これは日経平均株価がピークを記録した1989年の翌年のことで、いまとなっては信じられない額といってもいいだろう。その後は株価の下落と連動するかのようにお小遣い額も下落傾向が続き、2004年には3万8300円とバブル期から半減した。
2005年から3年間は回復基調だったが、2007年から昨年までは一転して4年連続の減少となり、今年は反転してやっと回復の兆しが見えてきた。とはいっても、バブル崩壊後のワースト3位の低水準となっている。
理想の小遣い額
お小遣い金額を年代別でみると、2年連続でトップだった20代(4万1100円)に代わり、50代が4万2300円でトップ。30代から50代まで昨年からの金額が上がっているが、20代のみ微減となっているのが今年の特徴だ。
20代の小遣いが減少している背景に「昇給」があるようだ。「昇給あり」と答えたのは年代があがるにつれ減っていくものの、今年は20代の「昇給あり」の比率が大幅に減少(53.9%→45.6%)。「若年層は年収が伸び悩んでいるため、お小遣い額にも反映できない状況にあるのかもしれない」(新生銀行)
また理想のお小遣い額を聞いたところ、平均額は6万7200円。理想額と現実額の差は2万7600円と、前回(2万4800円差)からさらにその差が広がる結果となった。
インターネットによる調査で、全国のビジネスパーソン2000人が回答した。調査期間は4月23日から24日まで。
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