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コラム

韓国で“反日PR”を仕掛ける「スピンドクター」って何者?窪田順生の時事日想(1/3 ページ)

竹島(韓国名:独島)をめぐって、日本と韓国がヒートアップしてきた。国際世論を味方につけるために、両国は“PR”をしているが、それはあくまでオフィシャルなもの。実際には、どのような人が、どのようなことを行っているのだろうか。

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窪田順生氏のプロフィール:

1974年生まれ、学習院大学文学部卒業。在学中から、テレビ情報番組の制作に携わり、『フライデー』の取材記者として3年間活動。その後、朝日新聞、漫画誌編集長、実話紙編集長などを経て、現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌でルポを発表するかたわらで、報道対策アドバイザーとしても活動している。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。近著に『死体の経済学』(小学館101新書)、『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)がある。


 日韓の闘いの火ぶたが、いよいよ切って落とされた――。

 といっても戦争のような物騒な話ではなくて、「国際広報」。要するに、国際世論を味方につけるための“PR合戦”である。

 李明博大統領が竹島(韓国名・独島)に上陸したことで、外務省は8月28日、広報用映像資料を作成したり、Facebookなどで情報発信をすると明らかにした。

 すると、その2日後、報復とばかりに韓国外交通商省から、「独島」についての正当性をアピールする広報資料を世界中に35万部配布するという談話が流されたのである。

 もちろん、これはオフィシャルな宣戦布告みたいなものであって、実際に力を入れるのは著名人にアクションを起こさせたり、デモを仕掛けたりという、ゲリラ戦。つまり、欧米で「スピンコントロール」と呼ばれる「情報操作」だ。ちなみに、この技術に長けた達人を、皮肉をこめて「スピンドクター」と呼ぶ。

 個人的には、韓国のスピンコントロールをナメてはいけないと思っている。その理由は、かつて「犬肉食」における国際広報を取材したことがあるからだ。


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