韓国で“反日PR”を仕掛ける「スピンドクター」って何者?:窪田順生の時事日想(3/3 ページ)
竹島(韓国名:独島)をめぐって、日本と韓国がヒートアップしてきた。国際世論を味方につけるために、両国は“PR”をしているが、それはあくまでオフィシャルなもの。実際には、どのような人が、どのようなことを行っているのだろうか。
そんな楊さんのような手練の「スピンドクター」が韓国にはたくさんいる。誠信(ソンシン)女子大学の徐敬徳(ソ・ギョンドク)客員教授もそのひとりだ。
徐教授は2005年、ニューヨークタイムズに自腹で独島の広告を出したのをきっかけに「韓国広報専門家1号」となり、『ごめんね、独島』というドキュメンタリー映画を制作した。また韓流スターのキム・ジャンフンとタッグを組み、彼から資金援助を受けて、“反日PR活動”を続けている。
8月には米国の高速道路に、日本政府に謝罪と賠償を求める元従軍慰安婦のおばあさんたちの写真とともに「DO YOU HEAR?」(この声が聞こえるか?)という広告を掲載している。
徐教授のスポンサーであるキム・ジャンフン自身もイケイケで、8月15日には韓流スターなど(33人)が4キロずつ泳ぐ「独島プロジェクト」なるイベントを仕掛け、さらにはメディアの取材にこんな構想をぶちまけた。
(1)「独島文化財団」を設立し、小・中・高・大学生を対象に「独島サイト作りフェスティバル」を開催して、独島がどうして韓国の領土なのか論理的な武装ができるようにする。
(2)独島で「ワールドダイビングフェスティバル」も開催し、外国の著名な監督を招へいし、ドキュメンタリーを撮影、感動的な場面を演出する。
日本でも「スピンドクター」の出現が待たれる
韓流スターたちが200キロを泳いで竹島に到達してから10日後、日本では、北斗晶さんが一家でマラソンをしていた。愛を地球で救うことになんの異論もない。絆の大切さをマラソンで伝える。結構なことだ。
ただ、もうちょっと伝えることはないか。石原慎太郎氏や橋下徹氏に何か言わせて、その反応を騒ぐより、日本でも徐教授のような「スピンドクター」の出現が待たれる。
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