コラム
敵は競合他社だけじゃない! つい見逃してしまう競合とは?(3/3 ページ)
「あなたの会社の競合はどこですか?」と聞かれたら、同じ地域にいる同業他社を競合と言ってしまいがちです。しかし、忘れてしまいがちな競合がいることにお気付きでしょうか? その競合とは「顧客が今使っている商品」です。
忘れないためにも、「今使っている商品」を知ろう
この結果、まず差別化戦略を考えるには、「顧客が今どんな商品を使っているのか?」を知ることが重要です。知る方法は2つしかないと思います。1つは営業担当者が見込顧客に聞くこと。もう1つは、既存客に「以前はどの会社のどんな商品を使っていたかを聞く」ことです。
前者の場合、関係性が深くなければ難しいでしょう。そうなると、売り手目線での競合定義しかできず、結果、重要な競合を忘れてしまうことになります。特に上述したようにWEBのようなツールの場合は、知る術はありません。ただし、後者で情報を聞き出すことができれば、何らかの工夫はできるでしょう。
後者であれば、関係性はできているので聞けるはずです。聞く内容は2つ。「以前は何を使っていたか?」と、「購入後それはどう変わったか?」ですね。
そして、「購入後それはどう変わったか?」の答えこそが、差別化戦略を明確にする答えとなるでしょう。その答えは、「以前の商品と比較して、あなたの商品は何が良かったのか?」の答えでもあります。つまり、それは「今使っている商品と比べてなにが良いのか?」を明確化するヒントになるのです。
これを知ることができれば、あなたの差別化戦略はより強くなると思います。そのため、差別化戦略を考案する際には、既存客に「以前使っていた商品と比べてどうですか?」と聞くことを忘れないでくださいね。(荻野永策)
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