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コラム

橋下市長の騒動を見て、何を感じたか相場英雄の時事日想(3/3 ページ)

ここ数週間、新聞や週刊誌の失点が相次いでいる。メディアへの風当たりが強くなっている背景に取材される側の発信力が増していることが挙げられるが、こうした時代に記者やレポーターはどのように対応すればいいのだろうか。

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 名前は伏せるが、ある著名クリエイターがここ数年、各種メディアとの対立をTwitterやブログで展開している。このクリエイターも先の橋下市長と同様にTwitterで多数のフォロワーを持つ。彼は旧態依然としたメディア界の体質を舌鋒鋭く批判するが、身勝手な振る舞いを続け、さまざまな立場の人たちに迷惑をかけている事態も知っている。どちらの言い分を信じるかと言えば、圧倒的にやり込められている側なのだ。

 なにが言いたいかといえば、フォロワーが多く、発信力が強い人たちであっても、きちんとその言い分のウラを取る必要がある、ということなのだ。

 取材のプロセスが可視化されれば、記者は冷静かつ理詰めで対抗すれば良い。情報発信力の強い取材相手であれば、ぐうの音も出させないだけのネタを掘り起こし、当てれば良い。

 TwitterやFacebookが爆発的に普及し、取材のプロセスが可視化され、メディア自身が批判の対象となり得る時代になったからこそ、記者やメディアがその基本に立ち返る必要がある。自信のあるネタがあれば、相手のフォロワー数の多寡など問題にならないはずだ。一連の騒動は、メディア再生の好機でもある。

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