冬のボーナス、民間企業で働く人は36万円……公務員は?
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、2012年冬のボーナスの見通しを発表した。それによると、民間企業で働く人と国家公務員の差は約20万円であることが分かった。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、2012年冬のボーナスの見通しを発表した。それによると、民間企業(パートを含む)の1人当たりの平均支給額は36万6500円(前年比−1.6%)。冬のボーナスとしては、比較可能な1990年以降で、過去最低水準を4年連続で更新することになりそうだ。「ボーナス算定のベースとなる所定内給与の低迷が続いているうえ、ボーナスに反映されるであろう2012年度上期の経常利益は伸び悩んだ可能性が高い。景気の先行き不透明感が高まる中、企業は人件費を中心とした固定費抑制姿勢をさらに強めると考えられる」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
産業別でみると、製造業で働く人の平均金額は45万7300円(前年比−3.8%)と3年ぶりに、非製造業は同34万5600円(同−0.9%)と4年連続で、ともに前年を下回りそうだ。「輸出の低迷などを受け生産の減少が続いている製造業では、足元の景況感が悪化しているうえ、先行きにも慎重な見方が強く、ボーナスを下押しするだろう」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)としている。
国家公務員のボーナス
一方、公務員には冬のボーナスがどのくらい支給されるのだろうか。総務省の発表によると、国家公務員(管理職と非常勤を除く)の2012年夏のボーナスは51万3000円(前年比−9.2%)と前年を大きく下回った。これは人事院勧告による基本給の引き下げ(−2.3%)に加え、復興財源の確保を目的に成立した特例法によって、国家公務員の給与が平均7.8%、ボーナスが9.77%引き下げられたため。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、国家公務員の冬のボーナスは56万2800円(前年比−8.8%)と、夏に続き大幅に減少する見通しだ。ただ平均年齢の上昇などにより、ボーナス算定のベースとなる平均給与が上がっているため、減少幅はやや緩和されることになりそうだ。
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