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コラム

「広告文は自分で書け」――福沢諭吉の“広告論”(2/2 ページ)

慶應義塾大学創設者であると同時に、時事新報という新聞も創刊した福沢諭吉。その過程で、商人に対して「商いは広告をすべき」と説いていました。

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「広告文は自分で書け」

 テレビさえまだない時代ですし、彼の具体的なアドバイスについては実に「アナログな教え」ではありますね。しかし、単純に「古い」と片付けてしまわないで本質を見ましょう。

 現代は、リアル・ヴーチャルの両方を俯瞰(ふかん)して、「『人通りの多いところ』とはどこなのか?」「『広告するに適当なチャンス』とはいつなのか?」を熟慮することが必要でしょう。

 また、福沢は、「広告文は自分(自社)で書け」と言っています。

 これは「極論」ではあると思いますが、まさに今でこそ、ソーシャルメディア上での消費者・顧客とのパーソナルな対話は基本的に企業・組織内で取り組むべき活動であることを考えると意義深いものがあるように思います。

 時代が流れ、媒体やマーケティング手法が多様になっても、ビジネス(商売)は「知られること」から始まることは普遍的な法則です。福沢諭吉は優れたマーケターでもあったと言えるのではないでしょうか?(松尾順)

※参考文献……『絵とき 広告「文化誌」』(宮野力哉著、日本経済新聞出版社)

 →松尾順氏のバックナンバー

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