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コラム

ビジネスホテルのプチヒット商品――「トレインビュー」とは杉山淳一の時事日想(4/4 ページ)

ビジネスホテルは駅から近いほど人気がある。ただし線路際の部屋は売りにくい。線路は騒音や振動の原因であり、どちらかというと嫌悪施設だからだ。しかし、その線路を付加価値に変える魔法の言葉がある。「トレインビュー」だ。

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 そこまで立派なパンフレットに仕立てる必要はない。列車ダイヤは随時変わるから、たくさん作っても古いまま余ってしまう。JR沿線なら、臨時列車の発表に合わせて3カ月ごとに更新し、オーダーがあるたびにカラープリンターで印刷するくらいで充分だ。貨物列車も時刻表が市販されており、年に一度更新されている。つまり資料は簡単に入手できる。

 もちろんコアな鉄道ファンは、それらの資料は自前で持ち込む。でも、鉄道ファンにはもっとライトな層も多いし、ライトなファンほど鉄道以外におカネを使ってくれる。夕食まで駅弁を持ち込むコアな鉄道ファンより、ホテル内のレストランを使ってくれそうな層がターゲットになるだろう。

 地域それぞれの鉄道風景は、各地のビジネスホテルにとって大切な借景である。駅前ホテル支配人各位、どうかそこに気付き、楽しいトレインビュープランを作っていただきたい。


網走駅前にあるホテルからの眺め。始発の札幌行特急「オホーツク2号」が出発を待っている

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