2012年の仕事観を表わす漢字は何ですか? 20〜30代のビジネスパーソンに聞いたところ、昨年に引き続き「耐」(402人)が最も多いことが、DODAの調査で分かった。昨年は東日本大震災やタイの洪水など外部からもたらされた厳しい状況に耐えたという意見が多かったが、今年は「成果が上がらず辛い時期もあったが、何とか耐え抜いて目標を達成することができたから」「給料、働く環境、人間関係など、あらゆることに耐えながら仕事をしているため」など仕事内容や人間関係に耐えたという意見が目立った。
2位は「苦」(331人)で、昨年の4位から順位を2つ上げた。投票理由では「不景気で働く時間は伸びても給料は下がる一方だから」「製造業は苦しい状況に陥っている」「頑張れば報われる時代ではないと感じるため」といった声があった。3位は「楽」(288人)で昨年から1つ順位を下げた。昨年と比べると「今の仕事が楽しいから」という投票理由が増えた一方、「仕事が楽(らく)だから」という意見は減少した。
今年初めてランクインした10位の「疲」については「長引く不況で出口が見えず、精神的に疲れる」「今年は仕事量が増えたため、長時間労働や休日出勤が続いた」という声があった。
建築/土木は「忙」が1位
2012年の仕事観を表わす漢字について、職種によって違いはあるのだろうか。多くの職種で「耐」がトップだったが、建築/土木系は、全体では5位の「忙」が1位に。「震災の復興需要や耐震工事のニーズ増加により、仕事量が増えているという声がみられました」(DODA)
ITエンジニア、クリエイティブ系は、全体で3位の「楽」が2位にランクイン。理由としては「今、仕事が楽しいから」「仕事でも辛いときもあるけれど、それ以上に仕事への楽しみをもっていたい」といった、今の仕事を前向きに楽しもうとする姿勢がうかがえた。「スマートフォンやソーシャルネットワーキングサービスの普及により、ITエンジニアやWebクリエイターは多くのIT企業で重宝がられる傾向にあり、待遇や仕事のやりがいがアップしている可能性が考えられる」(同)
インターネットを使った調査で、25〜39歳のビジネスパーソン5000人が回答した。調査期間は10月27日から29日まで。
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