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なぜ人は駅で買い物をするのか? 潜在意識を分析した仕事をしたら“移動者”が見えてきた(前編)(3/7 ページ)

何気なく歩いていて、ついつい買い物をしてしまった。こんな経験をしたことがある人も多いのでは。なぜ人は移動中に買い物をしてしまうのか。生活者の購買行動などを分析している「ジェイアール東日本企画 駅消費研究センター」の担当者に話を聞いた。

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駅の施設を利用する人たち

土肥:駅の施設を、どんな人が利用しているのでしょうか?

中里:もちろん駅なのでさまざまな人が利用されています。その中でも、とりわけ若い女性が多いですね。会社帰りに「ルミネで買い物を」といった人が多いのではないでしょうか。

 また買物全体の中で、駅関連の商業施設がどのくらい利用されているのかも調べました。その結果、「駅ビル」(7.4%)と「改札内」(2.5%)――駅だけで、全ての買い物の約1割を占めました。さらに「駅前徒歩5分圏内」(34.1%)も含めると、4割を超えます。これは件数ベースでの数字ですが、金額でもほぼ同じような結果になりました。


買い物をした場所の内訳

土肥:駅という空間の中で、買物全体の10分の1を占めているのですね。駅での消費は、何か特徴があったりしますか?

中里:買い物の時間帯に違いがうかがえますね。買物全体でみると、昼時に買い物をされる人が最も多い。たぶんランチを買われているのでしょう。ただエキナカ(改札内)では20%近くの人が8時台に利用されている。通勤時間帯に、駅の売店やコンビニで買い物をされているのでしょうね。

 その一方、駅ビルでは夕方に利用が集中しています。会社帰りに「ちょっと寄って行こう」という人が多いのでしょう。利用時間は百貨店に近いものの、百貨店よりもやや後ろにずれる傾向がうかがえますね。これは利用者の属性の差によるところが大きい。つまり働く女性が中心の駅ビルと、専業主婦中心の百貨店という違いによるものです。


買い物の時間帯(1週間平均)

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