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コラム

窓ガラスの汚い鉄道は潰れる、かも杉山淳一の時事日想(5/5 ページ)

新たに新年を気持ちよく迎えるために「大掃除」は必要だ。「でも寒いし、面倒だな」という人の背中を押す話をする。私の乗り鉄経験を振り返ると、窓ガラスの汚い鉄道路線は消えるのだ。

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 もう1つは九州の甘木鉄道だ。赤字で国鉄から切り離された第三セクターだが、甘木駅構内に洗車機があり、車体も窓ガラスも常にピカピカである。観光路線ではないけれど、窓がきれいな列車は乗客に好評だろう。経営状況は優秀で、2006年に災害で鉄橋に被害が出るまでは黒字だった。現在の赤字もわずかだという。

 大雨や強風、火山灰や黄砂などで窓ガラスは汚れる。そんな時は仕方ないとして、観光シーズンの快晴日に窓が汚い鉄道会社は、運営方法や労使関係など、何か問題があるのではないかと疑ってしまう。これ、一般企業の場合はどうだろう。窓の汚い会社は清掃業者を雇う余裕がないのか。社員に気配りの効いた人がいないのか。入居しているビルがだらしないのか。ビルオーナーが「窓が汚くても平気」だというなら、そのビル、どこかに欠陥があるかもしれない。

 一般家庭はどうか……。ここまで思いを巡らせた時、私は自宅の窓の汚さにがくぜんとした。このままではいけない。まずは窓を掃除しよう。ガラスの曇りは心の曇りだ。小言爺みたいなことを言うけれど「窓ガラスの汚い会社は危ない」というジンクスは、当たっていると思う。

気づけば筆者の仕事場の窓も汚かった……富士山にピントが合わない(左)、窓を開けたらこんな風景だった(右)

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