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なぜ医薬品に「におわない」と書けるのか仕事をしたら“スネ”が見えてきた(1/4 ページ)

寒い日が続くので、乾燥肌に悩まされている人も多いのでは。薬局には乾燥肌用の医薬品が並んでいるが、こうした商品はどのようにして開発されているのか。商品開発の裏側に迫った。

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 冬になると、乾燥肌に悩まされる人も多いだろう。顔、手、足……といった外気に触れる部分だけでなく、意外なところが荒れているケースも少なくない。

 例えば「スネ」。自分のスネを見て、皮がめくれたようになっていないだろうか。そんなスネの症状に悩まされている人が多いことが分かり、昨年、ある治療薬が発売された。その名は「リペアクト クリーム」。この治療薬の開発にあたって、どんな苦労があったのか。池田模範堂の浜松英一さん(市場開発室)に話を聞いた。

スネの乾燥に悩まされている人は多い

土肥:寒くなると、乾燥肌に悩まされる人って多いですよね。池田模範堂さんは乾燥肌の治療薬として「リペアクト」を発売されました。商品のパッケージをみると、“スネ”の写真がどーんと出ていますが、この部分の乾燥に悩まされている人って多いのですか?

浜松:下の写真を見ていただけますか? スネは乾燥しやすくて、粉をふくだけでなく、ひび割れや皮がめくれることもあります。こうした肌を私たちは「粉ふき肌」と呼んでいます。30〜40代の女性に「スネがひび割れる症状がありますか?」と聞いたところ、87%の人が「ある(よく+ときどき)」と回答しました。


粉ふき肌状態になっているスネ

スネのひびわれに悩んでいる女性は多い

土肥:女性だけでなく、男性でも同じような症状に悩んでいる人が多いでしょうね。ところで、どうしてこんな症状が出るのでしょうか?

浜松:健康な肌は角層(皮膚の最も外側にある層)がいわば“バリア機能”を果たしてくれるので、潤いを保ってくれます。でも寒さや乾燥によって肌細胞に元気がなくなると、正常な角層づくりが難しくなります。その結果、角層に亀裂が入って、粉ふき肌になってしまうんですよ。

土肥:なるほど。多くの人は“バリア”がうまく機能していないので、粉ふき肌に悩まされているんですね。そこで治療薬の開発が始まったのですか?

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