履歴書はやっぱり手書きが有利? 新卒採用の都市伝説
就職活動では都市部の学生が有利、体育会系が有利、といった話を聞いたことがある人も多いのでは。こうした話は本当なのか、それとも都市伝説なのか。企業の採用担当者に聞いた。ライフネット生命保険調べ。
就職活動では都市部の学生が有利、体育会系が有利、といった話を聞いたことがある人も多いのでは。こうした話は本当なのか、それとも都市伝説なのか。
企業の採用担当者に、採用にまつわる通説を聞いた。まず採用にあたって「男性のほうが有利ですか、それとも女性のほうが有利ですか?」と聞いたところ「男性が有利」が37.0%、「女性が有利」が10.3%、「両者に全く差はない」が52.7%。雇用機会均等法により、男女のいずれかを優先的に採用することは禁止されているが、実態は男性を有利に扱っている企業が多いことが、ライフネット生命保険の調査で分かった。
次に体育会系と文化会系、どちらが有利なのだろうか。「体育会系が有利」が19.2%に対し、「文化会系が有利」は4.7%。相対的には体育会系のほうが有利な状況と言えそうだ。このほか「都市部の学生が有利」と答えたのは13.5%に対し、「地方の学生が有利」は5.9%。ただ、一概に都市部の学生が有利というわけではなく、地方に拠点を置く会社では「都市部」(9.3%)よりも「地方」(11.7%)と答えた人が多かった。
履歴書は手書きが有利
手書きで作成した履歴書とPCで作成した履歴書、採用する側はどのように見ているのだろうか。「手書きが有利」と答えたのは28.7%に対し、「PC作成が有利」は3.0%。「両者に全く差はない」(68.3%)と答えた人が多かったが、手書きの履歴書での応募を有利に扱う企業が多いようだ。
学生の内定獲得状況によって、有利・不利はあるのだろうか。「他社の内定保留中が有利」は6.2%に対し、「他社の内定なしが有利」は24.6%。他社からの内定をもらっていない学生のほうが有利に扱われる傾向がうかがえた。
新卒枠での応募受け入れが浸透しつつある既卒者と、短いながらも業務を経験したことのある第二新卒ではどちらが有利に扱われるのだろうか。「既卒者が有利」は38.3%、「第二新卒(1社目を1年未満で退職)が有利」は2.8%。短いながら業務経験を積んでいる人よりも、離職経験がない人を有利に扱う企業が多い。
インターネットによる調査で、新卒採用の担当者1000人が回答した。調査期間は2012年10月26日から11月2日まで。
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