調査リポート
ブライダル市場は3年連続縮小、挙式や披露宴を行わない“なし婚”の影響
矢野経済研究所のブライダル市場に関する調査結果によると、2011年のブライダル関連市場規模は前年比3.2%減の2兆6630億円と、3年連続で減少したことが分かった。
矢野経済研究所は1月24日、ブライダル市場に関する調査結果を発表。2011年のブライダル関連市場規模(主要6分野※)は前年比3.2%減の2兆6630億円と、3年連続で減少したことが分かった。最大市場でここ数年拡大してきた挙式・披露宴・披露パーティ市場が同4.4%減の1兆4500億円と縮小に転じたことが影響した。
※挙式・披露宴・披露パーティ、新婚家具、新婚旅行、ブライダルジュエリー、結納式・結納品、結婚情報サービス。
同研究所では「婚姻件数の伸び悩みや、いわゆる挙式や披露宴を行わない“なし婚”層が増えたことで、挙式披露宴施設はすでに供給過多の状態となっている。こうした状況であるにもかかわらず、新規出店は続き、既存施設のリニューアルによる販売促進も継続していることで事業者間の競合が加速している」と分析している。
今後についても「円高による新婚旅行市場の拡大が見込まれる一方で、婚姻件数は前年並みで推移し、挙式・披露宴・披露パーティ市場における1組あたりの価格低下も当面継続する」(矢野経済研究所)ことから、2012年のブライダル関連市場は前年比1.7%減の2兆6170億円、2013年は同1.0%減の2兆5900億円と厳しめの予想をしている。
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