コラム
霜見さん殺害犯はなぜ「トイレの洗剤」を一気飲みしたのか:窪田順生の時事日想(4/4 ページ)
ファンドマネージャー・霜見さん夫婦を殺して埋めたとして渡辺剛容疑者が捕まった。渡辺容疑者の動きを見ると、トイレの洗剤を飲んで自殺を図ろうとするなど、おかしな点が目立つ。多くの疑問が残る事件だが、殺人犯をそそのかした者はいなかったのだろうか。
「立川の事件、もう追えないよ。あのヤマはいろんな組織が横断しているからカネは全部分配されて、海外にも流れたって聞いている。実行犯で逮捕される奴は出ても、口は割らないよ。家族とか何をされるか分からないし」
確かに、警備会社に侵入し、警備員を包丁で刺して重傷を負わせた無職の男性(42)は、法廷で震えながらこう述べている。
「今回の事件については、脅されて、やった事件なんで……そういう人と顔、合わせたくないってのあったんで……ここまで聞いたらやらないといけないっていう。家族もいるんで」
渡辺容疑者が社長をつとめていた「日鯨商事」には役員として、親族らしい女性が何人か名を連ねていた。残忍な殺人犯にも家族はいる。
答えは、そのあたりにあるような気がしてならない。
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