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コラム

その買い推奨はホンモノ? 強気市況の陰に“お寒い事情”相場英雄の時事日想(3/3 ページ)

アベノミクスなどの影響を受け、株式市場が沸いている。株価は先々の企業や日本経済全体の姿を写す鏡とされるが、その格言はホンモノなのか。ソニーを取り上げ、分析してみた。

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 察しの良い読者はそろそろお気づきだろう。

 アベノミクス期待で株式市況全体が急騰してしまったため、上げ相場に乗り遅れた年金基金や保険会社、あるいはヘッジファンドなどの機関投資家、投機筋が少なくない。内外の大手証券のアナリストがそろって“買い推奨”のお墨付きを付与することで、「乗り遅れ組がリポートを言い訳に買い注文を入れやすくなる」(同)という構図が透けて見えるというのだ。

 ソニーは日経平均株価を算出する際の採用銘柄でもある。このため、素人の私が首を傾げた新戦略に関し、企業分析のプロたちが相次いで分かりやすい行動に出た、というのが私のうがった見方。

 ソニーに恨みがあるわけではないことをお断りしておくが、同社株だけでなく、「?」なアナリストリポートで企業の実態以上に株価が騰がってしまった銘柄は少なくない。

 全体の市況水準が騰がってしまったあと、冷静に個別株の将来性や健全性を分析してみると、アベノミクスによって舞い上がった危うい一面が見えてくる。

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