この春就職した新入社員は、自分のことをどのようなタイプだと認識しているのだろうか。全国の新入社員に聞いたところ、トップは4年連続で「職場の人間関係に重きをおき、自分の考えも修正する平和主義タイプ」(47.2%)であることが、明治安田生命の調査で分かった。次いで「成功のためなら、とことん頑張る成功主義タイプ」(20.9%)、「上司や会社の利益を第一に考え、自分を抑える忠実主義タイプ」(12.2%)と続いた。
また将来めざす役職を聞いたところ「部長以上(部長、役員、社長)」が38.5%と調査開始以来最低に。「今年の新入社員は、職場内で良好な関係を保ちつつ、同じ会社でほどほどに頑張りたいという思いが強いのかもしれない」(明治安田生命)
「生涯一企業」を求める新入社員
入社した会社に一生勤めたいと考えている人はどのくらいいるのだろうか。「一生同じ会社に勤めたい」(47.6%)は3年ぶりに増加し、「会社に入ったからには社長になりたい」(5.8%)を合わせた“生涯一企業”志向は53.4%と昨年より2.3ポイント増加した。従業員別でみたところ、中堅・中小企業(従業員数1000人未満)の新入社員は「自分に合わなければやめる」(29.1%)の割合が高く、自分の適正を優先する意識が強いようだ。
結婚後、女性が働くことについてどのように考えているのだろうか。全体では「経済的に余裕が出るので働いてほしい/働きたい」「生活にメリハリが出るので働いてほしい/働きたい」と答えた人の合計は72.0%。結婚するなら“共働き”という考えの人が多いようだ。
特に女性は「経済的に余裕が出るので働きたい」「生活にメリハリが出るので働きたい」を合わせると77.8%になり、8割近くが「結婚後も働きたい」と思っている。
インターネットによる調査で、この春就職した新入社員1014人が回答した。調査期間は2月21日から28日まで。
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