変革を期待するなら、支援する覚悟くらい持て!(1/2 ページ)
管理職、経営者クラスが若い人に向けて「キミたちの力で今の難局を打開してほしい!」なんていいます。こういう人の相当数は、自分がエエカッコして、ないものねだりしているだけじゃないの?
著者プロフィール:寺西隆行(てらにし・たかゆき)
株式会社Z会教材編集部理科課長(兼小学生コース教材担当)。幼児から大学生・若手社会人の教育に携わるZ会で、理科の教材編集に携わる社員のマネジメントと、小学生向け商材の開発担当を担う。前任はWeb広告宣伝・広報・マーケティングなどを担当。
学生時代に起業した経験を持つ知人が、入った会社(超大企業、もちろん上場しています)で軽症うつになったようで、この3月で辞めました。精神の強さは、普通のビジネスマンと比較しても強い部類でしたし、負けん気も強い人間です。
彼は、大企業コテコテの保守部署に配属されました。恐らく会社側は、彼に組織変革してもらうことを期待したんでしょうけど、仕組み、制度、社風……などが余りにも整わず、とうとう……という感じのようでした。話を聞く限り。
こんなエピソードを聞くと、管理職、経営者クラスが若い人に向けて
キミたちの力で今の難局を打開してほしい!
と語る人の相当数は、
- 自分がエエカッコして
- ないものねだりしている
だけじゃないの? と思ってしまいます。結局、変革者の「支援」をしていませんから。
変革者が変革しやすいように、会社の制度や仕組みを整える。変革者を持ち上げる社風を作る。変革者が尖った、目立ったことをやろうとしたとき、それを抑えようとする批判的評論者の声が全体を包み込まないよう、「あいつはあいつでいいんだ」と、腹をくくって。
それは先人の仕事ですよ。
「いや、(社内調和を含め)乗り越えてやるのが、ほんとうの変革者の仕事だ」と、変革しない人が高所から言ってるばかりでは、まず変革なんておきやしません。
若い人に「(会社を)何とかしてほしい」と期待だけして、本心は自分の引退の花道(ぶっちゃけ、給料の維持)を飾りたいだけの管理職、経営層って、ほんと、多いんでしょうね、世の中に……。
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