「ネット選挙で政治は変わるか」ニコニコ超会議2で議員7名が討論会:iPhoneを本会議場に持ち込んだら怒られた(1/4 ページ)
幕張メッセで開かれた「ニコニコ超会議2」には、50人を超える国会議員が参加した。本記事では、政党ブースの展示内容や、ネット選挙についての7人の議員が参加した討論会の様子をお伝えする。
4月27〜28日、千葉県幕張メッセで開かれたドワンゴ主催のイベント「ニコニコ超会議2」。自民党、民主党、日本共産党、日本維新の会がブース出展したほか、与野党の多数の政治家が会場を訪れた。
27日午前に行われた討論会「いよいよ解禁!ネット選挙超決起集会!」には、平井たくや氏(自由民主党)、田嶋要氏(民主党)、浦野靖人氏(日本維新の会)、松田公太氏(みんなの党)、はたともこ氏(生活の党)、佐々木憲昭氏(日本共産党)、吉川元氏(社会民主党)と、進行役の角谷浩一氏、ドワンゴ取締役の夏野剛氏が登場。今夏の参議院選挙から解禁される、ネット選挙について話し合った。
ネット選挙の意義と期待
平井たくや氏は、自民党ネットメディア局長IT戦略特別委員長を務める人物。今回のネット選挙解禁について「3年前に1度トライして、今回2度目のチャレンジ。全員が賛成し、ルール作りをしたという意義は大きい」と話す。
平井氏の考えるネット選挙の意義は2つある。1つは、これまで公示・告示が始まると(候補者の)SNSなどでの情報発信をすべて止めなくてはならなかった。それが、ネット選挙解禁により、急停車しなくてよくなったということ。もう1つは、有権者が大手を振って、特定の候補を応援できるようになり、政治や選挙に参加しやすくなることだ。また、ネット選挙解禁に限らず、政治の世界にITを取り入れていくことについては「若い人の投票率を上げる、政治に参加する人を増やすのが何よりも大事」と話す。
民主党の田嶋要氏、共産党の佐々木憲昭氏も、ネット選挙解禁に大きな期待を寄せる。「今までは巨大新聞社やテレビ局を通してしか情報を出せなかった。これからは双方向で情報発信できる」(田嶋氏)「これまでの公職選挙法は(やってはいけないことばかり書かれた)『べからず集』だった。ネットに限ってとはいえ、それが解消される第一歩。自分個人の話をすると、ホームページをもう十数年やっており、国会での質問ややりとりなどすべて公開している。いわばデータベースとして利用しているが、こうして情報が蓄積されるのは非常に意義の大きいこと。また、3月からはFacebook、Twitterを始めた。国会での活動や、質疑などに使った資料をすべて共有できるのがとても面白い」(佐々木氏)
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