新入社員に聞く、将来就きたい地位は?
この春就職した新入社員はどんなことに不安を感じているのだろうか。共立総合研究所の調査によると、「上司・先輩との人間関係」と答えた人が最も多かった。
あなたは将来、どんな地位に就きたいですか? この春就職した新入社員に聞いたところ「肩書きはなくても、特殊能力・技能のある社員(スペシャリスト志向)」(43.2%)が最も多いことが、共立総合研究所の調査で分かった。近年上昇傾向にあった「肩書きのある社員(管理職志向)」(前年32.2%→29.0%)を目指す人は減少した。
男女別にみると、男性はこれまで上昇傾向にあった「管理職志向」(46.4%→39.8%)が減少したもののトップにとどまり、2位の「スペシャリスト志向」(28.4%→32.6%)が増加した。
女性は例年と同じく「スペシャリスト志向」(55.9%)が圧倒的に多かったが、2009年度以降上がり続けている女性の「管理職志向」(16.1%)が今回も上がり、初めて「肩書きはいらない(一般職志向)」(16.0%)を抜いて2位となった。この結果について、共立総合研究所は「アベノミクスの成長戦略でも『女性の活躍』が重要項目の1つに挙げられるなど、女性の社会進出が広く社会的にも期待されている。実際に閣僚や知事、会社役員などで活躍する女性も増えてきていることを見て、女性新入社員の『管理職志向』が高まっているのではないか」としている。
入社にあたって不安に思うこと
入社にあたって不安に思うことは何ですか? この質問に対し、「上司・先輩との人間関係」(60.3%)が上昇し、3年ぶりにトップ。次いで「業界知識・業務内容」(57.1%)、「社会人としてのマナー」(40.8%)、「社会常識」(33.4%)、「電話の応対」(23.2%)と続いた。
愛知県、岐阜県、三重県、滋賀県の企業に就職した新入社員1121人が回答した。調査期間は3月18日から4月8日まで。
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