世界遺産登録で注目が集まる「富士山」――6割の人が「入山料」に賛成
富士山の世界遺産登録について、「世界自然遺産」ではなく「世界文化遺産」として登録されることを知っている人はどのくらいいるのだろうか。全国の男女に聞いたところ「知っている」と答えたのは70.7%だった。ジャストシステム調べ。
富士山の世界遺産登録が確実になっているが、もし登るとしたらどういった目的で登りますか? 10〜60代の男女に聞いたところ「人生の記念にするため」(49.5%)と答えた人が最も多いことが、ジャストシステムの調査で分かった。次いで「(ご来光でなくても)山頂からの景色を見るため」(38.5%)、「心身のリフレッシュのため」(33.5%)と続いた。
富士山の世界遺産登録の話題をきっかけに「今年、富士山を見に行ってみたいと思った」人は32.9%、「今年、富士山に登りたいと思った」が19.2%。また富士山関連のツアーに興味を持った人(30.8%)に、富士山観光の際に合わせて行ってみたい観光スポットを聞いたところ「(山中湖などの)湖」(62.1%)がトップ。次いで「忍野八海や白糸の滝などの名勝」(60.7%)、「富岳風穴などの洞窟」(55.0%)という結果に。
8割以上の人「ゴミ問題が心配」
富士山の世界遺産登録について、「世界自然遺産」ではなく「世界文化遺産」として登録されることを「知っている」人は70.7%。ただ、富士山周辺の文化財の認知度を調べたところ「御師住宅」は76.4%、「人穴富士講遺跡」は70.8%の人が「知らない」と答えるなど、観光地としてアピールできる要素はまだありそうだ。
また世界遺産登録されることで、83.5%の人が「登山者の増加によるゴミ問題が心配」と回答。多くの人がゴミ問題にも関心を寄せていることが明らかに。
富士山では現在導入されていない「入山料」について、64.4%の人が「導入に賛成」と答えた。観光客や登山客が増えると予想される一方で、「自然環境をこれ以上壊されないようにしてほしい」という声が多く、「『入山料』の導入は登山者数の抑制に一定の効果があると考えている人が多いようだ」(ジャストシステム)
インターネットによる調査で、10〜60代の男女1100人が回答した。調査期間は5月17日から18日まで。
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