「社長になりたい」という新入社員は過去最低
今年の新入社員は最終的にどこまで出世したいと考えているのだろうか。産業能率大学が行った調査によると「社長」と答えたのは11.9%だった。
今年の新入社員は「社長」など大きな成功は望んでおらず、長期間にわたって安心して働けることを望んでいる――。
新入社員に最終的に目標とする役職・地位を聞いたところ「社長」と答えたのは11.9%で、産業能率大学が調査を始めた1990年以来、最低となった。これまでは企業不祥事が目立った直後の2007年度の12.0%が最低だったが、今回はそれを0.1ポイント下回った。
一方で「部長」は昨年度の22.9%を0.3ポイント上回り23.2%で過去最高を更新。このほか「課長」「係長」も増えており、「現実的な目標をしっかりと見据えている新入社員の姿がうかがえた」(産業能率大学)
また将来の進路を聞いたところ「役職には就かず、担当業務のエキスパートとして成果を上げる」という“専門職志向”が、前年度から4.1ポイント増の45.8%。一方「管理職として部下を動かし、部門の業績向上の指揮を執る」という“管理職志向”は、同4.1ポイント減の44.0%。「独立して自分の会社を起ち上げる」は6.5%と過去最低で、“独立志向”の低下が目立った。
上司からSNSで「友だち」申請があったら
上司からSNSで「友だち」申請があったらどう思いますか? SNSを利用している人に聞いたところ、全体の42.8%が「嫌だ」と回答。特に女性新入社員の約6割が不快感を抱いている。一方、男性の41.2%は「何とも思わない」と答え、ドライに構えている人が多いようだ。
書面による調査で、この春就職した新入社員463人が回答した。調査期間は3月27日から4月10日まで。
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