調査リポート
転職理由の1位は、世界共通で「高い給料を得るため」――日本の特徴は?
転職する理由は、日本と海外のビジネスパーソンでどのような違いがあるのだろうか。世界18の国と地域で働くビジネスパーソンに聞いた。ランスタッド調べ。
転職する理由は、日本と海外のビジネスパーソンでどのような違いがあるのだろうか。世界18の国と地域で働くビジネスパーソンに聞いたところ、世界の55%、日本では52%が「より高い給与及び待遇を得るため」と回答していることが、ランスタッドの調査で分かった。今回調査したすべての国と地域で同項目がトップとなり、「給与・待遇」に対する働き手の意見は世界共通であることが明らかに。
日本では「現在の勤務先に将来性が感じられないため」が3位で、調査国中1番高い20%の支持を集めた。特に男性や35歳以上、管理職層が勤務先の将来への不安を転職理由とする傾向が見られた。
また世界で「勤務先では昇進やキャリアアップの機会が少ない」(20%)が3位にランクインしたが、日本では11%と、全調査国の中で最も低い結果に。
この結果について、ランスタッドの西岡初美部長は「日本では転職の理由に給与・待遇に加え、勤務先の将来性に対する不安を挙げる転職希望者が多い傾向にある。しかし転職先を選ぶ際、今後安定した成長が見込める分野や勢いのある中小企業などではなく、大手上場企業を目指す方が多いのも事実。1つの会社で築くキャリアだけではなく、成長分野・企業を見極め、複数の勤務先でスキル・経験を積み、キャリアを構築することが、長期目線での安定につながるのでは」とコメントした。
インターネットによる調査で、世界18の国と地域のビジネスパーソン14万2169人が回答した。
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