“間接的なパワハラ”で、「やる気」「転職」などに影響
仕事をする上で自分が負担する必要のない経費などを、自分のお金で支払ったことがある人はどのくらいいるのだろうか。20〜40代のビジネスパーソンに聞いた。アイシェア調べ。
仕事をする上で自分が負担する必要のない経費などを、自分のお金で支払ったことがある人はどのくらいいるのだろうか。20〜40代のビジネスパーソンに聞いたところ「自腹経験がある」と答えたのは59.7%に対し、「自腹経験はない」は40.3%であることが、アイシェアの調査で分かった。
自腹経費として最も多かったのが「携帯電話代」(30.8%)で、以下「接待費」(30.7%)、「交通費」(27.3%)、「コピー・プリント代」(14.9%)と続いた。年代別にみると、全体から「自腹をしていない」人を引いた何かしらの自腹を切ったことがある人は20代が72.2%、30代が54.2%、40代が52.9%となり、若い社員ほど多いことが分かった。
「間接的なパワハラ」について
経費の自腹や個人情報の利用について、これらを「間接的なパワハラ」だと思っている人はどのくらいいるのだろうか。この質問に対し、60.9%が「はい」と回答。間接的なパワハラだと思う人に、業務のモチベーションが低下するかどうかを聞いたところ、91.5%が「低下する」と回答した。間接的なパワハラだと思わない人でも、25.6%が「モチベーションが低下する」と答えた。
間接的なパワハラによって、転職を考えますかと聞いたところ、間接なパワハラだと思うと答えた人の88.6%は「転職を考える理由になる」と回答。思わない人でも、18.9%は「転職を考える理由」になっていることが明らかに。
この結果について、人事コンサルタントの城繁幸さんは「現在の20代は十代半ばからネット環境に親しみ、自分でネットワークを構築することで個を確立してきた世代。また社会が成熟する中、従来のような『仕事第一的な価値観』に違和感を覚える世代でもある。『携帯端末の業務利用』は、上の世代からすれば当然の自腹かもしれないが、若手の抵抗感を減じて定着率を上げるためにも、公私を切り離す仕組みの導入が必要だろう」とコメントした。
インターネットによる調査で、20〜40代のビジネスパーソン1000人が回答した。調査時期は7月。
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