スマートフォン広告とフィーチャーフォン広告、2012年11月で逆転
スマートフォンの急激な普及の半面フィーチャーフォン利用者が減少する中、モバイル広告市場にも変化が起きている。広告出稿社数を見ると2012年11月に両者は逆転、出稿企業の業種も変わりつつある。
スマートフォンの利用者が急激に増えているが、携帯電話向けの広告(以下、モバイル広告)市場はどのように変化しているのだろうか。
インターネットの利用状況を調査しているビデオリサーチインタラクティブ(VRI)は8月15日、モバイル広告の出稿動向についてまとめた。これによると、2011年5月には200社未満だったスマートフォン広告の出稿社数は順調に増え、2012年4月以降300社前後を安定して推移。半面、フィーチャーフォンの出稿社数は減少しており、2012年11月以降はスマートフォン広告の広告主数が上回っている。
スマートフォン広告の広告主について見ると、2012年下半期以降は出稿社数そのものはあまり増えていないが、内訳を見るとそれ以前は出稿していなかった新規の広告主が増えており、裾野が広がっていることが分かる。2013年6月に出稿した企業の業種別シェアを見ると、IT業界が最も多いものの前年同月に比べて10ポイント低下。逆に、製造業、専門店(小売)などの業種がシェアを伸ばしている。
広告が出稿されている商品の種類で見ると、ゲームコンテンツの1位は2011年の調査開始以来変わらないが、電子書籍・コミックや占い・診断コンテンツといったゲーム以外のデジタルコンテンツは、2013年の調査ではトップ5から姿を消している。
調査はVRIが提供するスマートフォン広告のデータベースサービス「SmartPhone Ads Report」およびフィーチャーフォン広告のデータベースサービス「Mobile Ads Report」による。
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