宋文州氏が語る、日本人が「多様性」を受け入れられないワケ:仕事をしたら“やっぱりヘンな日本人”がいた(前編)(1/5 ページ)
日本に多様性は必要だと思いますか? こう聞かれると、ほとんどの日本人は「必要だ」と答えるはずだ。にも関わらず、なぜ日本では多様性を受け入れる考え方が広がらないのか。その疑問を、ソフトブレーン創業者の宋文州氏にぶつけてみた。
ここ数年「ダイバーシティ(多様性)」という言葉をよく耳にするようになった。直訳すると「幅広く性質の異なるものが存在すること」。ビジネス環境が変化していく中で、企業は人種、性別、年齢、信仰などにこだわらず多様な人材を受け入れ、彼らの能力を最大限に発揮させようという考え方だ。
もともとは米国においてマイノリティーや女性を積極的に採用するために広がったもの。その概念が広がり、日本でも個々の違いを受け入れる動きが出始めている。
とはいえ、「多くの日本人は多様性を受け入れるようになった」とは言い切れない。職場を見渡しても「外国人なんていない」「女性活用すら進んでいない」といった状況のところも多いはずだ。
なぜ日本企業では「多様性」が、遅々として浸透しないのか。企業の問題だけではなく、私たち日本人にどこか問題があるのか。そこでソフトブレーンの創業者で経済評論家の宋文州さんに“日本人のココがおかしい”ポイントをうかがった。聞き手は、Business Media 誠編集部の土肥義則。
宋文州氏のプロフィール:
1985年に北海道大学大学院に国費留学。天安門事件で帰国を断念し、札幌の会社に就職するが、すぐに倒産。学生時代に開発した土木解析ソフトの販売を始め、92年28歳の時にソフトブレーンを創業。2000年12月に東証マザーズに上場。成人後に来日した外国人では初のケースとなる。2006年8月31日ソフトブレーン会長退任、経営から退く。現在は、経営コンサルタント、経済評論家として北京と東京を行き来している。
著書に『やっぱり変だよ日本の営業―競争力回復への提案』(日経BP企画)、『英語だけできる残念な人々』(中経出版)などがある。
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