街の“資源”を使って何が生まれたのか? まずは「そば」、そして:これからの働き方、新時代のリーダー(後編)(1/6 ページ)
大阪の北東に位置する「交野市(かたのし)」をご存じだろうか。人口約7万人のいわゆるベッドタウンだが、ここで行政と市民がタッグを組み、これまでにない試みに挑戦している。それは……。
これからの働き方、新時代のリーダー:
「じゃがりこ」といえば、カリカリ・サクサクした独特の食感が特徴だ。カルビーが1995年に発売して以来、ロングセラー商品となっているが、広告サイドからの開発秘話はあまり知られていない。なぜか? それは開発に携わった担当者が、多くを語らなかったからだ。
その人物の名前は、甲斐健さん(47歳)。コピーライターなどの肩書きを持つ甲斐さんは、どのような形で商品開発に携わっていたのか。発売以来、18年の時を経て、いま当時の秘話を語ってくれた。
→初は売れなかった? これまで語られなかった「じゃがりこ」の裏話(前編)
→本記事、(後編)
京都と奈良の近くに位置する、大阪府交野市(かたのし)――。大阪府民の間でもあまり知られていない人口8万人の街が、いま“大きなキャンパス”に変わろうとしている。今夏、市民から募った学科を開講する「交野おりひめ大学」がスタート。すでに「そば学科」は始まっていて、今後もさまざまな分野の授業を開講させる予定だ。
「なーんだ、いわゆる“市民大学”でしょう? そんなのどこにでもあるよ」と思った人も多いのでは。記者もこの大学のことを聞いたとき「ニュース性は薄いかな」と思ったのだが、詳しく話を聞いてみると、見方が変わった。どう変わったのか? この大学から“新しいビジネスが生まれるかもしれない”と感じたのだ。
大学の詳しい内容については後述するが、このプロジェクトに「じゃがりこ」の商品開発に携わってきた甲斐健さんが参加している。これまでクリエイティブディレクターという、いわば“派手な舞台”で活躍してきた人が、なぜ地域活性化に興味をもったのか。またプロジェクトにどんな形で協力しているのか。Business Media 誠編集部の土肥義則が聞いた。
甲斐健さんのプロフィール:
1966年、大阪府交野市生まれ。関西大学社会学部卒業後、1989年、第一企画株式会社(現在のアサツー ディ・ケイ)入社、東京本社の制作局勤務となりコピーライターとなる。その後、クリエイティブエージェンシーの設立に参加、1998年からフリーランス、現在に至る。
2013年、地元交野市で地域活性化のための市民大学を設立、企画・プロデュースをつとめる。
関連記事
- なぜコンビニは人気のない「エッグタルト」を売り続けるのか
ローソンでスイーツの販売データを見せてもらった。それによると「エッグタルト」はあまり売れていないのに、店頭に並び続けている。人気のない商品は消えていくはずなのに、なぜ「エッグタルト」を売り続けるのか。 - なぜ「綾鷹」が売れているのか? ヒットの秘密を探る
日本コカ・コーラが販売している「綾鷹」が売れている。緑茶市場におけるシェアは32カ月連続で増加、販売数も39カ月連続で成長している。なぜ「綾鷹」がこれほどまでに売れているのか。その理由を、同社のマーケティング担当者に聞いた。 - 中国人女性とのデートで、「中華食べに行こうよ」がNGな理由
中国人PRウーマンが、「中国人と上手に付き合う」ためのノウハウを伝授する本連載。コミュニケーションの極意は相手を理解すること――というわけで第2回目は、中国の未来を担う若者たちの結婚事情などに迫る。 - コカ・コーラのようなマーケティングが、日本でできない理由
とあるコンサルティング会社が発表した「企業のブランド価値」ランキングによると、「コカ・コーラ」が13年連続でトップ。日本企業を見ると、トップは「トヨタ」で10位どまりだ。Neo@Ogilvyの山崎浩人さんは、コカ・コーラはある特徴的なマーケティングをしているという。それは……。 - なぜ人は駅で買い物をするのか? 潜在意識を分析した
何気なく歩いていて、ついつい買い物をしてしまった。こんな経験をしたことがある人も多いのでは。なぜ人は移動中に買い物をしてしまうのか。生活者の購買行動などを分析している「ジェイアール東日本企画 駅消費研究センター」の担当者に話を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.