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「日本は中韓が嫌い」というイメージがある限り、世界は慰安婦問題をマジメに聞きやしない伊吹太歩の時事日想(3/4 ページ)

自国が国際社会の中でどう思われているのかをコントロールすることは重要だ。筆者の友達の英国人は言う。「慰安婦問題で日本が正しいことを言っているとしても、世界は素直に聞き入れないだろう」と。

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日本の「中国嫌い、韓国も嫌い」イメージを変えるには?

 冒頭の友人記者の話に戻るが、日本人が韓国人を嫌っているというイメージは、本当に世界で知れわたっているのか。BBCの調査を見る限り、どうも本当のようだ。韓国を好意的に見ている日本人は19%とかなり低い。世界で報じられるこの調査によって、日本人が韓国を好きではないと理解する人は多いだろう。

 もっとも、中国を好意的に見ている日本人はたったの5%だけ。日本は調査対象の国の中でもっとも中国を嫌っていた。調査の精度は分かりかねるが、少なくとも、この調査結果を報道などで見た世界の人々は「日本人は相当中国人を嫌っているのだな」と受け止めている。

 友人記者に、どうすればイメージを変えられるか聞いてみた。

 「慰安婦問題では、世界が日本の言い分に耳を傾けるには相当な広報的努力と時間が必要になるだろう。でもまだ遅くない。国連総会の一般討論演説なんかは、それを始める絶好の機会だろうね」

 だが、安倍首相が一般討論演説で慰安婦問題に触れることはなかった(参照リンク)のはご存じのとおりだ。

 ところで、世界の2大大国であり、その傲慢(ごうまん)な言動から、世界中のメディアによって事あるごとに激しく叩かれる米国と中国は、どちらのほうがより嫌われているのか? 国際的な世論調査を行っている米調査機関のピュー・リサーチセンターが実施した、米中の「どっちのほうが嫌われているのか」という調査を見てみよう。

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