働く男女の「資産運用コトハジメ」、堅実な人生に必要なお金はいくら?:六本木の夜景を眺めながら(3/4 ページ)
東京・六本木にある日興アセットマネジメントのセミナールームに20〜40代の男女50名が集まって、人生を楽しく過ごすために必要なお金との付き合い方を学んだ。
始めるなら積立型投資信託を普段使っている金融機関で
そこで今福さんが勧めるのが積立型の投資信託だ。ここで2000年から始めた、毎月3万円積立の投資信託の実績が表示された。当時2万円だった日経平均株価は、ITバブルの崩壊で急落し1万円になった。「最悪のスタートだった」と振り返るが、評価額がマイナスになっても耐え続けたケースだ。
だが、いまでは評価額が700万円を超えている。毎月3万円を積み立てるとこれまで積み立てた元本は501万円なので約200万円の利益を生んでいる。ざっくりと計算するとおよそ10年で約4%の利回りだ。しかし、日経平均株価は1万5000円前後で、積立スタート当時の水準には戻っていない。
「これが投資信託の積立の素晴らしいところ。購入する単位を『1口』といいますが、この価格は毎日変動します。これを毎月、同じ額だけ購入するわけですが、価格が下がれば購入できる口数が増えますし、上がれば減ります。今、評価額が700万円になっているのは、つらい時代にガマンして買った口数が花開いている状況です。『最後に上がってくれればいいや、このお金が必要なのは今ではない、先なんだ』というくらいの気持ち意識が必要なんですね。
短期に利益を上げたいという人もいると思いますが、そのような場合は株式投資やFXのセミナーを聞くのもいいでしょう。でも、将来の人生を豊かにするための投資ということであれば、それらはもしかしたら忙しすぎるかもしれません。趣味として楽しむ投資もありますが、将来のための資産形成を考えるのであれば、時間を味方につけて、じっくり取り組む投資も考えてみてはいかがでしょうか?」
投資信託といっても、債券に投資するもの、株式に投資するもの、リート(不動産)に投資するものといろいろある。投資信託の何を買ったらいいのだろうか。今福さんは「日本の金融機関が扱う投資信託のファンド数は約4000本もあります。個別の商品をいろいろ比較研究してみるより、どのように資産運用をしていきたいのかというイメージを持つことが大切」という。
「初めての投資信託ということであれば、普段使っている金融機関の窓口に行って『積立で投資を始めたい。神経質になりたくない。株式はやってみたいけど、1つに決めるのは怖い。できれば世界丸ごとでやってみたい』と伝えてみてください」
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