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「Windows 8」、オフィスではなぜ避けられてしまうのか8.1 Updateで強化した「企業向け」の機能(2/3 ページ)

「Windows 8アレルギー」はかなり解消できると思います──MicrosoftがPC向けOSのアップデート版「Windows 8.1 Update」を4月9日に公開する。中でも避けられがちな「企業層」へいかにうまく訴求できるか、更新のポイントをおさらいする。

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企業層に強く訴求する「IE 8互換モード」を搭載

 そして企業層には「Internet Explorer 8の互換動作モードを新たに実装」したことが特に大きい。

 企業層がWindows 8へ乗り換えない(られない)理由として、心理的な嫌悪感や不安感、コスト面以外に「(ブラウザベースで稼働する)業務管理ツールが動作しない」ことがかなり多くを占める。例えば、業務ツールの動作にInternet Explorer 8であることを必須とする場合、初期インストール済みのIEがバージョン10以降となる(下位バージョンには下げられない)Windows 8(とそれ以降)はこれだけで選定の対象外となってしまう。

 この課題に対処するのが、Windows 8.1 Updateに含まれるInternet Explorer 11の「エンタープライズモード」だ。企業が既存アプリ、ツールをWindows 8.1上でもシームレスに稼働できるよう、Internet Explorer 8との互換性を確保する動作モードを新たに設けた。「企業層も安心して乗り換えてほしい」と強くアピールするキモの機能と想定できる。

photo ブラウザベースの業務ツールには、Windows 7以前でないと原則として用意できないInternet Explorer 8でのみ動作する条件がある例も多い
photo 新たに提供するInternet Explorer 11の「エンタープライズモード」は、IE 8との互換性を確保する機能。つまりIE 8でなければ……(だからWindows 7でなければ……)という垣根をなくせる需要な機能追加と想定する

 また、タブレットを含めて複数の機器を導入して使い分ける新しい業務シーン、あるいは個人所有のデバイスを業務にも活用するBYOD(Bring Your Own Device:社員が個人所有するスマートデバイスを業務で活用するワークスタイル)の広がりに応じるべく、より低いスペック(1Gバイトメモリ、16Gバイトストレージ)でもWindows 8.1 Updateが動作するよう最適化し、最低利用条件も引き下げた。9インチ未満のスマホ・タブレットには「Windowsを無償提供」する方針(記事参照)とともに、今後、WindowsスマホとWindowsタブレットが“より安く”になる可能性を示すもの。企業層としても、“もう1つのデバイス”を導入するよい条件になるはずだ。

 合わせてMDM(Mobile Device Management)機能も、管理側(社内IT部門など)でWindowsストアアプリやWebサイトのブラックリスト/ホワイトリスト化など、企業が選択した任意のMDMソリューションで管理できるポリシー設定機能を追加した。Windowsストアアプリについては、社内限定アプリを閉じた社内ネットワークでのみ配布したいというニーズに応じ、一定の条件下ではWindowsストアへ登録せずとも社内限定配布できるようにもなる。

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