部下をうまく叱れない。そんな40代管理職は当然いらない:サカタカツミ「新しい会社のオキテ」(3/3 ページ)
あなたは部下や後輩を、どんな風に叱っていますか? 胸に手を当てて考えてみてください。前回の30代に続き、今週は40代の話。「あなたがこんな40代だったら、あと10年会社にいることはできませんよ」がテーマです。
もう一度、自分の「与えられている役割」を見直してみる
ただ、このままではいけないと考える40代もきっといるはずです。そう信じて、今からでもできる、いや、最低限「今すぐこれだけはやってください」というリストを、以下に掲げておきましょう。
(1)組織内での自分の役割を改めて整理して、勝手に解釈せず、理解する
(2)与えられている役割をまっとうするため、自分にないスキルを可視化する
(3)10年後、自分が組織の中のどこにいるのか、居場所をイメージしておく
最も重要なのは(1)です。組織内での役割を、勝手に解釈しないというのが肝心です。分からなければ、恥も外聞もかなぐり捨てて誰かに聞いてください、と言いたいところですが、それはプライドの面で難しいでしょうから、同期と話してみるといいでしょう。同じような悩みを抱えているかもしれませんし、別の人の視点からなら、組織から求められている自分が気づいていない役割が認識できる可能性が大です。
その上で、足りないスキルは一気に身につけましょう。いまの自分の持ち味を生かすべきだと考える人(=繰り返しになりますが、こういう手前勝手な考えが、あとで苦労する原因になります)も多いでしょうが、もしそうなら、その持ち味が発揮できる場所に異動、もしくは転職すべきです。いまの組織で働き続けることを選択するなら、足りないものは、力技でも補う必要があります。そうでなければ、いずれ「給料は高いのに使えない人」の烙印(らくいん)を押されること請け合いです。
最後、(3)では「組織」と書きましたが、別に組織でなくてもいいでしょう。10年後、自分はどこにいるのか、何をしているのか――イマドキの就活生は一生懸命考えていますが、むしろ本当に考えなければならないのはイマドキの40代なのかもしれません。来週は、もう少し明るい話を書きたい、と思っています……。
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