それは40代前半――出世できなかった人が悔しがる「出世の分かれ目」を見逃すな!:サカタカツミ「新しい会社のオキテ」(3/3 ページ)
定年間近になって振り返ったとき、「成果を出したのに出世できなかった。分かれ目はあれだったか」と気付くターニングポイントがあると言います。成功したが出世できない、失敗したのに出世する……その分かれ道とは?
ストロングポイントにこだわる人は、意外に出世できない?
当たり前といえばその通りの話です。組織にはそれぞれ求められる役割があります。その役割を果たす能力があるかどうか、またそれを、何らかの形で示せるかどうかが、そのポジションに就くことができるシンプルな方法だからです。
逆にいうと、今のポジションで働ける、十分なパフォーマンスを出すことができる、ということ「だけ」を示しても、それでは出世できないということになるのです。
もちろん、出世がすべてではないので、そういうことは考える必要がないという人も多い(=組織内でスペシャリストになるのだ、という考え方はその典型的なものでしょう。私はその選択肢はアリだと思っています)はずです。なので、あくまでこのコラムは「わたしはある程度は出世をしたい」と考えている人向けだ、と思って読んでください。
ストロングポイントという言葉があります。自分の強み、とでもいえばいいでしょうか。組織で働くひとの多くは、他の人にない強みがあるからそのポジションを得たともいえるでしょう。しかし同時に、もう一段出世を考えているなら、そのストロングポイントが邪魔になってしまうこともある。
あなたが今もし、三十歳代の後半だとしたら、ストロングポイントを磨きつつも、次のステップをいち早く視野に入れてください。そして、自社で出世していくタイプの仕事ぶりを、しっかりと見極めてください。自社でストロングポイントを生かせなくても、他社ではその強みを高く買ってくれる場所があるかもしれませんから、そこも考慮していいかもしれません。
四十歳代の前半だとしたら、自分のキャリアの終盤をキチンとイメージしておくべきでしょう。ストロングポイントだけにこだわっていたら、今のポジションに留まってしまう、だけでは済まないかもしれないのですから。組織が十年先のあなたに何を求めるか、しっかりと考えるタイミングなのです。
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