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健康な人を「病気」に仕立て上げる「高血圧マフィア」とは:窪田順生の時事日想(3/3 ページ)
「高血圧マフィア」という言葉を聞いたことはあるだろうか。学会などに潜り込んで、「高血圧」の基準値を引き下げるために暗躍する者たちのことだが、彼らの“活躍”によって、大きな問題が浮き彫りになった。それは……。
「高血圧マフィア」の天下
バルサルタン騒動でマスコミが追いかけ回していた、製薬会社ノバルティスファーマの「元社員」こと白橋伸雄氏は知らぬ存ぜぬで通していたが、先日ついに東京地検特捜部に逮捕された。
「副作用少ないです」といううたい文句で、リスクの高い降圧剤を飲ませていろんな高齢者をフラフラさせていたわけだから「かなり重い罪でしょ」と思うかもしれないが、容疑は薬事法違反の誇大広告。2年以下の懲役か200万円以下の罰金だ。これで1兆2000億円も売り上げたわけだから、ある意味“やったもん勝ち”みたいなところもある。
厚労省もロクに動かず、刑事告発だけしてあとは知らんぷりみたいな感じからも、この国でも「マフィア」の力が強いことがうかがえる。
取り調べに対して、白橋氏は容疑を否定しているそうだが、それも当然だ。マフィアだとかギャングだとかは「裏切り者」を絶対に許さない。地の果てまで追いかけていって本人や周囲の人々に制裁を加える。だからみな秘密は墓まで持っていく。
まだしばらくは「高血圧マフィア」の天下が続きそうだ。
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