本命「レッドブル」、では対抗は?──競争激化、エナジードリンク夏の陣:ビジネスパーソンの新「朝習慣」に(1/3 ページ)
エナジードリンク市場が活況、ブランド別の競争が激しくなっている。特にビジネスパーソンの意識の変化が目立ち、「朝習慣」も一般化しつつあるようだ。
「始業前にビシッと気合いを入れるため」、何をしますか?──ビジネスパーソンの間でここ最近、缶コーヒーやコンビニコーヒーとともに、エナジードリンクの飲用を習慣にする人が増えている。
エナジードリンクとは、カフェインやアルギニンなどを含む炭酸入りの清涼飲料水。価格はショート缶(190ml)で200円(税込、以下同)、ロング缶(250ml)で275円ほど。2014年の市場規模は2009年の31億円規模から約10倍の400億円ほどに伸長すると予測され、ここ最近、新規参入も相次いでいる。ビジネスマン向け、女性向けといったセグメント別の商品が続々登場しているのも市場の活況さを裏付けている。
特に“新たな習慣”とした割合が増えているのが、30〜40代の男性ビジネスパーソンのようだ。メディア・シェイカーズ M1・F1総研が20〜50代のビジネスパーソン1万人を対象にした調査(2014年7月12〜15日に調査実施)によると、61.9%がエナジードリンクの飲用経験があり、5人に1人は「それを月1回以上」飲用していることが分かった。
また、飲用する時間帯は「朝」が最多(34.8%)。なぜ飲むかについては「元気・活力を出したい」(45%)、「気合いを入れたい・テンションを上げたい」(34.3%)、「仕事でやる気を高めたい」(29%)など、“よしっ! やるぞ!”とする場面で自身の意識を高めるべく、明確な目的で飲用する人が多くを占めた。「疲れがたまったと感じたため」も26.8%あるが、従来の栄養ドリンクなどを含めたクスリ的に飲むより、前向きになるためのプラス思考で選ぶ──「仕事のやる気を高める朝に飲むスタートダッシュドリンク」との位置付けが定着化しつつある結果となった。
こんな“習慣の変化”の流れから、2014年8月現在のエナジードリンクの勢力図も変わってきている。
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