部下の“ポカン顔”をなくすための、たった1つの方法:サカタカツミ「新しい会社のオキテ」(2/4 ページ)
仕事の指示を出しても、部下がポカンとした顔をしているときはないでしょうか? こちらはできるだけ分かりやすく説明しているのに、なぜか分かってくれません。こうしたケースで、上司がすべきことは……。
上司のフィードバックはトンチンカンだと考える部下は少なくない
ある中間管理職が、私にこんなことをこぼしていました。部下の育成は難しい。特にフィードバックをしてもなかなか改善されないし、適切な行動をとるまでに時間がかかる。手取り足取り教えなければならないのか、と考えるうんざりすると。
実は、こういう悩みを持っている中間管理職は少なくない。このコラムを読んでいる人にも、心当たりがあるのではないでしょうか。そこで私は質問してみました。フィードバックをしているときの部下の反応は、どんな感じかと。
「だいたいがボンヤリしています。心ここにあらず、という感じかもしれませんね。言われていることにピンときていないのかもしれません」
そこで私はさらに質問を重ねます。どうしてピンときていないのか、考えたことがありますかと。すると、だいたいこういう答えが返ってきます。
「いや、部下にフィードバックする内容のほとんどは、一般的というか類型的というか。フツーの話です。細かいことは違っているかもしれませんが、根本的には同じですから。そこまで詰めて考えることはないですね」
賢明な読者の皆さんはもうお分かりですね。原因はそこです。部下と上司では見えている視野がまったく違います。細かいところは違っていても、問題の根本は同じであるという理解は、上司にしか分からない。
細かい部分が違うフィードバックをされても、部下としては自分のことを言われていると理解できないですし、そもそもピンとこない。それよりも、ディテールの違いから「結局は、自分のことなど見ていない。理解していないでトンチンカンに怒っている」としか、捉えることができないのです。
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