会社を休みにくい雰囲気が、まだまだ蔓延――国際比較調査
旅行口コミサイトを運営するトリップアドバイザーは10カ国を対象に、有給休暇と休暇中の仕事に関する比較調査を実施し、その結果を発表した。
旅行口コミサイトを運営するトリップアドバイザーは10カ国を対象に、有給休暇と休暇中の仕事に関する比較調査を実施し、その結果を発表した。
国際社会から「日本人は働きすぎ」と指摘されるが、実際のところどうなのか。日本のビジネスパーソンの平均有休日数は、対象10カ国中ワースト2の年間19日で、米国(18日)に次いで少ない。また、取得予定の有休日数に至っては、ワースト1の11日であることが分かった。
昨年は有休を十分に取得できなかったという日本人に、その理由を聞いたところ「仕事が忙しかった」(61.4%)がトップ。次いで「休める雰囲気ではなかった」(32.5%)、「同僚に気をつかった」(21.0%)、「なんとなく休まないうちに年を越してしまった」(15.0%)と続いた。「仕事が忙しいのはもとより、休暇を取りにくい雰囲気がまだまだ日本にはまん延しているようだ」(トリップアドバイザー)
その一方、日本人は「できれば休暇中は全く仕事のことは考えたくないし、仕事から完全に切り離されたい」と考えている人の割合が10カ国中最も多く(65.2%)、仕事のメールや電話など「どれも対応しない(休暇中は全く仕事しない)」と答えた人は31.9%と、ブラジル(35.9%)に次いで多い。「休みが少ない分、オンとオフをしっかり分け、休みの時は休みに集中しようとしている日本人の姿が浮かび上がった」(同)
休暇中に仕事をする理由として、すべての国で「自分が対応しなければならない緊急の案件があるかもしれないから」という回答が最も多く、ビジネスパーソンとしての責任感は各国共通であるようだ。
インターネットによる調査で、日本、米国、オーストラリア、ブラジル、フランス、ドイツ、イタリア、ロシア、スペイン、英国の10カ国のビジネスパーソン1万6147人が回答した。調査期間は8月9日から14日まで。
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