「寝起きがだるい」「疲れが取れない」が9割を超える:睡眠の実態調査
良好な睡眠を取れていると感じているものの、実際にはほとんどの人が寝起きの悪さに頭を悩ませていることが、睡眠と寝起きに関する実態調査委員会のアンケート調査で明らかになった。
秋が深まり、朝晩は幾分と冷え込むようになった今日このごろ、布団からなかなか抜け出せないという人も多いのでは? 一方で、寒さに加えて、寝たのにまったく疲れが取れず起き上がれないというビジネスパーソンもいるはずだ。
実は90%以上の人が「寝起きが悪い」と感じている――。こうした調査結果を睡眠と寝起きに関する実態調査委員会がこのたび発表した。回答したのは20〜50代の男女500人、まさに読者の皆さんと同じように働き盛りの人たちである。
「寝起きがだるい」「目覚めが悪い」が9割以上
同調査ではまず、普段良い睡眠が取れていると感じているかどうかについて質問している。「やや当てはまる」が最多で35.5%、「少し当てはまる」が28.9%、「とても当てはまる」が6.8%と、全体で7割以上が良い睡眠を取れていることが分かる。
とはいえ、睡眠の悩みはあるようだ。悩みの中で最も多かったのは「寝起きがだるい」で48.1%、関連して「寝起きの目覚めが悪い」が36.4%と、多くの人は良い睡眠を取れていると感じながらも、寝起きは良くないという矛盾を抱えている。
寝起きが悪いというのは、目覚めたときに頭がすっきりしない、疲れが取れていない、だるい、ボーっとして起きられないといった状態を指している。これらを感じることがあるかどうかを尋ねたところ、「とても当てはまる」が23.8%、「やや当てはまる」が39.5%、「少し当てはまる」が28.9%と、9割を超える回答者が何らかの寝起きの悪さを感じていることが明らかになった。
寝起きの悪さはさまざまな問題を生じさせてしまう。その代表例が「寝坊」だろう。現に「あなたは今までに寝坊したことがありますか」という質問に対して、「少しはある」と回答した人が54.7%と半数を超えた一方で、「1度もない」との回答は14.7%と、大半の人に寝坊経験があるという結果になった。寝坊の原因に関して、「眠りが深すぎて一度も起きずに寝坊してしまった」ことよりも「一度は目が覚めるが二度寝」したことを挙げる人が多く、全体の73.6%に上った。
なお、寝坊による失敗を尋ねたところ、寝坊して面接に遅れた、飛行機に乗り遅れた、目が覚めたら会社の人が心配して家にまで来た、自分たちの結婚式に遅れたなど、さまざまなエピソードが寄せられた。
敷布団と比べてマットレスは満足度が5倍
では、このような寝起きの悪さを解消するために、何か取り組んでいることはあるのか。睡眠を良くするための試みについて聞いたところ、最も多かったのは「特にない」で45.5%。対策をとっているという回答の中では「温かい飲み物を飲む」(15.7%)、「日中に運動をするようにした」(12.8%)、「寝具を変えた」(12.2%)などが挙がった。大半の人は睡眠の質自体は悪くないと思い込んでいることが調査結果から見えてきたという。
同調査では、寝具についても言及している。寝具といってもさまざまだが、睡眠を良くするために今まで使っていたものから変えた結果、特に満足度が高かったアイテムは「マットレスパッド」で、回答者全体の44.4%が挙げている。同じように睡眠時に身体を支える敷布団と比較すると、「とても満足」と回答した人が約5倍という結果だった。
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