「セブンのドーナツとはほぼ競合しない」――クリスピー・クリーム 岡本社長:ドーナツ戦争が本格化(2/2 ページ)
セブン-イレブンが店頭でドーナツの販売に乗り出し、2015年は日本のドーナツ市場が一気にヒートアップしそうだ。ドーナツチェーンを展開しているクリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンの岡本社長に考えを聞いた。
見た目にこだわる
なお、セブン-イレブンのみならず、ミスタードーナツなど競合他社に対して、クリスピー・クリームが強みとしているのが「商品へのこだわり」である。
クリスピー・クリームの商品はギフト需要が高く、土産用に購入されるのが大半だという。特にハロウィンやクリスマス、年末年始、バレンタインといったイベント行事があるシーズンに売り上げが大きく伸びる。あるいは、お祝い事などの“ハレの日”に購入する顧客が多い。
その大きな理由が、「ダズンボックス」と呼ばれる専用の箱にドーナツをすべて平置きするスタイルが顧客にうけているからだとみている。加えて、ドーナツのトッピングやデコレーションもすべてスタッフが手作業で行っていることも他社ではそう簡単に真似できないと考えている。「食べておいしい、見て楽しいドーナツという点がクリスピー・クリームの最大の特徴」と岡本氏は力を込める。
もちろん見た目だけでなく、ドーナツの味に対するこだわりも強めている。日本進出当初はすべての商品において米国と同じレシピを使っていたが、どうしても甘くなってしまい、日本人の口に合わない商品もあった。そこで現在は日本向けにカスタマイズして、甘さを抑えたドーナツや惣菜系のドーナツなどを開発、提供している。新商品は年間で約30種類に上るという。
2015年がスタートし、いよいよ本格化するであろうドーナツ戦争。今後の各社の出方に注目が集まる。
お詫び:初出時にケンタッキー州で創業とありましたが、正しくはノースカロライナ州でした。訂正してお詫び致します。(1/5 21:51)
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