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業績好調のくら寿司、海外でも独自の店舗システムを:3分で分かるビジネス戦略(2/2 ページ)
すしチェーン「無添くら寿司」を運営するくらコーポレーションの注力テーマや事業戦略などを聞いた。
予約システムをさらに改良
――御社の強み、課題は。
明確な経営方針に基づき、システム導入や商品展開などの面で業界の常識にとらわれず、外的変化を取り入れることのできる柔軟な組織形態だと考えています。
課題は、魚価高騰や為替の変動、消費税増税などの経済的影響にどう対応するかです。
――近々始められるサービスはありますか。
2002年からモバイル端末での順番予約システムを導入しており、2014年には待たずに食事できる時間指定予約システムを完成させました。さらに2015年1月、その予約システムの使いやすさを追求したスマートフォン向けアプリを導入しました。
――人材確保や育成にどう取り組んでいますか。
サービス業という業種柄、新卒採用の難しさはあります。しかし、企業のコンセプトをしっかりと学生に伝え、それに共感していただける方が、毎年計画通り入社してくれています。教育方針は「おすしを作る前に、人を作る」ことを常に心掛けています。
――社内制度改革に力を入れていますか。
2015年は「ワンスマイルワンメッセージ」を経営方針として掲げ、アルバイト・パート、本部事務職までも含むくら寿司の全社員を対象に、表彰と賞与の制度を設けました。
サービス業の基本に立ち返り、笑顔の顧客対応だけでなく、それぞれが人を気遣い、感謝の言葉など自分で考えた一言を添える応対ができるよう取り組んでいます。
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