3事業領域を組み合わせたビジネスモデル変革を 帝人:3分で分かるビジネス戦略(2/2 ページ)
昨年末に策定した修正中期経営計画での経営目標に向け、帝人が推し進める事業戦略とは――。
「グローバル化」「ダイバーシティ」
――海外事業の状況について。
帝人グループは、世界20カ国以上において、グループ会社約150社、社員数約1万6000人の体制で事業展開しており、売上高に占める海外比率は約4割です(2013年度実績)。
特に、重点戦略事業である高機能繊維・複合材料事業では、炭素繊維の航空機用途向けや北米での圧力容器向け、アジアでの土木補強用途などの販売が順調に推移し、ゼネラルモーターズと取り組んでいる炭素繊維を構造部材に使用した量産車の開発も最終段階に入りつつあります。
また、ヘルスケア事業においても、戦略商品として位置付けている高尿酸血症・痛風治療薬「フェブキソスタット」を117カ国で販売提携、うち41カ国で発売開始と順調に拡大しています。
――人材確保や育成にどう取り組んでいますか。
帝人グループは、中期経営計画で掲げる人財ポートフォリオ変革に向けて、「グローバル化とダイバーシティの加速」を推進しています。
新卒総合職採用においては、2001年度より、女性3割以上、外国籍社員1割以上、海外経験のある日本人社員2割以上など、ダイバーシティ加速に向けた採用目標を設定し、2020年度には外国籍社員比率を6割にまで引き上げることを目指しています(現在はおよそ4割)。
また、新入社員のグローバルマインド醸成や意識変革のため、2011年度より新入社員全員を入社直後に中国やインド、ベトナムなど今後の事業拡大が予想される国々に新入社員研修の一環として派遣しています。
さらに、女性管理職への育成・登用を促進すべく、若手有望層を対象とした選抜研修の実施など人財育成施策に加えて、配偶者の海外転勤時に休職して同行できる制度や、法定期間を大きく上回り2年間取得可能な介護休職制度など、仕事と家庭の両立を支援する仕組みづくりにも注力しています。
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