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低迷する烏龍茶市場に輝きを再び 日本コカ・コーラの挑戦商品開発に約5年(3/3 ページ)

サントリー食品の独走状態だった烏龍茶市場に待ったをかける日本コカ・コーラ。これまでの“常識”にとらわれない新商品でシェア拡大を図る。

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競合も新商品を投入

 パッケージデザインにも苦心した。中でもブランドカラーについては多くの議論があったという。

 一般的に「コカ・コーラ=赤」というイメージが定着しているように、ブランドカラーに対する同社のこだわりは強い。当初、烏龍茶を認知させる色ということで赤茶系の案が出たが、これまでの発想から抜け出せていなかった。今度は日本茶葉使用をアピールするために和テイストの色合いが出てきたが、緑茶と混同してしまう懸念があった。

 「烏龍茶だと分かるように、しかし、ほかの烏龍茶商品とも差別化しなければならなかった」(福江氏)

 リリースの直前まで議論が続いた結果、最終的に決まったのは藍色のパッケージだ。「これまでの烏龍茶にはなかった独特な色であり、今までの烏龍茶とは次元が違うということを示したい」と福江氏。

 以前、福江氏はミネラルウォーター商品を担当し、そのときに「い・ろ・は・す」の開発に携わった。当時はミネラルウォーターと言えば水色が定説だったが、い・ろ・は・すではエコをうたっていたこともあり緑色を提案した。

 「今では多くの消費者に『い・ろ・は・す=緑』というイメージが根付いていると思う。ぜひ今回も『つむぎ=藍色』というブランドイメージを作っていきたい」と福江氏は力を込めた。

 つむぎの販売開始と時を同じくして、ポッカサッポロフード&ビバレッジが「にっぽん烏龍」を、サントリー食品インターナショナルは「サントリー 黒烏龍茶」をリニューアル発売した。にわかに活発な動きを見せる烏龍茶市場が再び息を吹き返すのか、今後の動向に注目だ。

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