妖怪ウォッチがヒット 東宝の15年2月期決算、営業収入は4.7%増
東宝が2015年2月期の業績を発表。「妖怪ウォッチ」や「ドラえもん」などのアニメ映画がヒットし増収増益となった。
映画配給大手の東宝は4月14日、2015年2月期通期の連結決算を発表した。映画業界全体が回復基調にある中、「ドラえもん」や「妖怪ウォッチ」などのアニメ映画がヒットし、営業収入は前年度比で4.7%増の2069億円、経常利益は同12.6%増の341億4900万円と増収増益だった。
営業利益は317億5900万円(前年度比11.7%増)、当期純利益は224億7900万円(同27.0%増)となった。
主力の映画事業は、全体で営業収入が1328億7600万円(同6.2%増)、営業利益が194億400万円(同10.9%増)だった。「GODZILLA」「STAND BY ME ドラえもん」「映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」といった作品がヒットを記録するなどして業績を押し上げた。
GODZILLAは全世界興行収入で570億円以上、国内興行収入は32億円となった。2014年10月には東宝社内に「ゴジコン Godzilla Conference」(ゴジラ戦略会議)を設置し、今後のビジネス拡大に向けてキャラクター強化・育成プロジェクトを始動している。
妖怪ウォッチは、2014年12月20日に公開後、わずか2日間で興行収入が16億2889万円に上り、東宝映画史上の新記録を達成した。トータルで興行収入は77億円に達した。ドラえもんも興行収入で83億円の大ヒットとなった。
2016年2月期は、「新宿東宝ビル」「札幌東宝公楽ビル(仮称)」「TOHOシネマズららぽーと富士見」「TOHOシネマズアミュプラザおおいた」「TOHOシネマズ新宿」の新規オープンを予定しており設備投資が増える。そのため通期の業績予想について、営業収入は2059億円(前年度比0.5%減)、営業利益は296億円(同6.8%減)、経常利益は311億円(同8.9%減)、当期純利益は192億円(同14.6%減)を見込んでいる。
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