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カゴメ、食品メーカーの米PBIを96億円で買収 海外消費者向け事業を強化
カゴメはエスニック料理の加工食品などを販売する米PBIを買収すると発表した。海外の消費者向け事業に本格参入する。
食品大手のカゴメは4月15日、米国の食品メーカーであるPreferred Brands International(PBI)を買収すると発表した。買収額は約96億円。米国やインドなど今後成長が見込まれる市場を開拓し、海外展開を加速する。
PBIは、一般消費者向けにエスニック料理の冷凍食品などを販売する。米国、インド、オーストラリアに事業会社を持ち、米国、オーストラリア、カナダ、英国、日本で「Tasty Bite」ブランドの家庭用エスニック簡便食品を販売する。米国では同食品カテゴリーで61%のトップシェア(カゴメ調べ)。インドでは、外食チェーン向けに業務用冷凍野菜パイやパスタソース、トマトケチャップなどを販売する。
現在、カゴメは米国、ポルトガル、オーストラリアを中心に、業務用トマト加工品の生産・販売事業を展開するほか、インドでは食品大手の印ルチ・ソヤおよび三井物産とルチ・カゴメを合弁で設立して業務用事業に着手している。PBIを子会社化することで、米国での消費者向け食品事業に参入する。中期的にPBIの事業規模を売上高100億円(2015年度見込比約2倍)、営業利益15億円(同約2倍)にするという。
カゴメの海外事業売上高は2014年度が411億3400万円。2015年度は前年比9%増の448億円を計画している。
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